CINEMA DISCOVERIES

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ディスカバリー・ガイド

Coccoと塚本晋也監督の共同作品で、驚くような豊饒さを持った作品

『鉄男』をはじめ身体に拘ってきた塚本晋也が歌手のCoccoと組んで作った。Coccoの女優としての記念碑的な作品でもある。

「世界が2つに見えてしまう」男児のシングルマザー、琴子が主人公。Coccoが企画から加わり、実際の息子が息子役で出演し、心の病、リストカット癖などCoccoの現実を反映したドキュメンタリー的な側面もあるため、リアリティが半端ない。自作で俳優として出演する塚本だが、今回はCoccoに心底惚れて彼女の心の扉を開けようとする男、田中を演じるのも現実に即し、これまでにない重みがある。塚本の持つ幻想性や暴力性、そしてスピード感が、現実のCoccoがもつ問題とあわさり、唯一無二の作品となった。
Coccoの素晴らしい歌やダンスも堪能できる。

インフォメーション

タイトル:KOTOKO

あらすじ

琴子(Cocco)はひとり、幼い息子・大二郎を育てている。彼女には世界が“ふたつ”に見え、油断すると命にかかわる日々。だから琴子はいつも気が許せない。どんどん神経が過敏になっていく。大二郎に近づいてくるものを殴り、蹴り倒し、必死に子供を守ろうとする。彼女の世界が“ひとつ”になるのは歌っているときだけだ。小さな体をまるごと琴子に預けてくる大二郎。大二郎の喜ぶことはなんでもする。お手製の玩具を作る。散歩に連れていく。でも大二郎は激しく泣き続けるばかり。外に出る、高い所に立つ。もしも抱いている手を離してしまったら?強迫観念が琴子を追い詰める。ついには幼児虐待を疑われ、大二郎は遠く離れた彼女の姉のもとに。琴子は自分の体を切ることで、確認しようとする。「存在していいか」と。体は「生きろ」と言う。姉から連絡がくる。大二郎に会うために沖縄へ向かうリムジンバスの中で、歌をくちずさむ琴子。車内には彼女を見つめるひとりの男。沖縄の自然の中、大二郎はすくすく育っていた。家族の中で笑顔を取り戻す琴子。しかし貴重な時間は短い。彼女は再び大二郎と別れ、東京へ。ひとりで毎日を過ごす琴子に、小説家の田中(塚本晋也)が近づいてくる。バスの中で聞いた琴子の歌声に魅了されたという彼を、彼女は暴力で遠ざける。田中は傷だらけになりながらもやってくる。ついには結婚指輪を携えてきた。自分では答えを出せない琴子は、田中とふたりで大二郎のいる沖縄を訪れる。沖縄で、田中とともに穏やかに眠る大二郎を見て、琴子は心を決める「私は幸せになる」。しかし琴子に、憎しみと恐怖の遠い記憶が甦る。一緒に暮らし始めた田中を縛り上げ、ボコボコにする琴子。制御のきかない自分を恐れ、暴れる彼女に、田中は「大丈夫です、大丈夫です」と繰り返し、血まみれの体で抱きしめる。「あなたを好きで居続けるってのが仕事だったらいいのにな」。琴子は、これまでずっとひとりで歌ってきた歌を田中に捧げる。世界はひとつになった、と感じた途端…。

スタッフ・キャスト

監督・製作・脚本・編集:塚本晋也
企画:Cocco/塚本晋也
原案・音楽・美術:Cocco
撮影:塚本晋也/林啓史
照明:林啓史
特殊メイク・特殊造型:花井麻衣
整音・音響効果:北田雅也
スチール:天満眞也
助監督:林啓史/藤田奏
制作:斎藤香織
製作:海獣シアター
制作協力:シーオーダブルシーオー

キャスト:Cocco 塚本晋也

受賞歴:
第68回ヴェネチア国際映画祭 オリゾンティ部門最高賞(グランプリ)受賞 シルバーマウス大賞受賞
第15回タリン・ブラックナイト映画祭 ユーラシア・コンペティション部門最高映画表現者賞受賞
第6回トゥールモヴァス映画祭 観客賞
第10回レッジョ・エミリアアジア映画祭 功労賞受賞
第3回ゴールデンマウスシルバーマウス大賞
第22回TAMA CINEMA FORUM 第4回TAMA映画賞特別賞
トロント国際映画祭VISION部門正式上映
釜山国際映画祭アジアの映画窓部門正式上映
シッチェス・カタロニア映画祭NEW VISION部門正式上映
モントリオール・ニューシネマ映画祭TEMPO部門正式上映
東京フィルメックス特別招待上映
オスロ国際映画祭正式上映
ドバイ国際映画祭MIdnight Mayhem部門正式上映
ロッテルダム国際映画祭Spectrum部門正式上映
NY ジャパン・ソサエティグローバス映画シリーズ オープニング上映

2012年/91分/ドラマ

© SHINYA TSUKAMOTO/KAIJYU THEATER

スペシャルコンテンツ

キュレーターの作品解説や、監督による撮影秘話など、ユーザーが作品の考察に浸れる場です

 

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