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ディスカバリー・ガイド

マイノリティを描きつづける崔洋一監督

崔洋一監督のキャリアを語るうえで、大島渚の助監督を務めていたことはやはり特筆に値するだろう。『忘れられた皇軍』(1963年)や『絞死刑』(1968年)で在日朝鮮人、『夏の妹』(1972年)で沖縄を描き、少数者の視点から「日本とは何か」を問い続けた大島の姿勢は映画作家としての崔のイメージにもそのまま重なる。

たとえば『友よ、静かに瞑れ』(1985年)では舞台を原作の北日本からわざわざ沖縄に変更し、『Aサインデイズ』(1989年)では本土復帰直前の時代を背景に沖縄の若者たちの青春を活写。『月はどっちに出ている』では、ついにみずからのアイデンティティにかかわる在日朝鮮人の日常を正面から見据えている。同じく梁石日の原作を映画化した『血と骨』(2004年)では、戦前から戦後に到る在日朝鮮人のコミュニティと彼らを取り巻く社会の在り様を強烈な情念をこめて描き、民族と国家、個と社会をめぐる自身の創作の歴史に一定の総括を試みた。

インフォメーション

タイトル:月はどっちに出ている

あらすじ

多国籍都市・東京。在日コリアンのタクシードライバー忠男(岸谷五朗)は、朝鮮学校の同級生だった社長や、風変わりな同僚達といい加減な毎日を送っている。
母の経営するフィリピン・パブのホステス送迎を日課にしている彼はある日、新顔のチイママ・コニー(ルビー・モレノ)に出会う。妙な大阪弁で生意気な口をきくコニーに、なぜか魅かれた忠男は、留守の間に彼女の部屋に引っ越してしまう。おかしくて、切ないふたりの恋は、果たしてどんな結末を迎えるのか!?

スタッフ・キャスト

監督:崔洋一
プロデューサー:李鳳宇/青木勝彦
原作:梁石日(「タクシー狂躁曲」より)
脚本:崔洋一/鄭義信 
撮影:藤沢順一
照明:上田なりゆき
美術:今村力/ 岡村匡一
音楽: 佐久間正英
音楽プロデューサー:石川光

キャスト:岸谷五朗 ルビー・モレノ 絵沢萌子 小木茂光 遠藤憲一 有薗芳記 麿赤児 國村隼 芹沢正和 金田明夫 内藤陳 萩原聖人 古尾谷雅人

受賞歴:第17回日本アカデミー賞・優秀作品賞、優秀監督賞、等6部門受賞
            キネマ旬報1993年度ベスト・テン日本映画第1位、監督賞、等6部門受賞
            第36回ブルーリボン賞・主演女優賞、新人賞、等3部門受賞
            第18回報知映画賞・最優秀作品賞、最優秀監督賞、等3部門受賞
            93年度毎日映画コンクール・日本映画大賞、等4部門受賞
            ベルリン映画祭ヤング・フォーラム、第1回ネット・パック賞受賞
            キネマ旬報創刊100年特別企画「1990年代日本映画ベスト・テン」第1位
            その他多数

1993年/109分/ドラマ

ⓒ「月はどっちに出ている」製作委員会

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