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ディスカバリー・ガイド

絶妙な語り口と構成力に唸り、優しい海の音に癒される

短編作『ふたつのウーテル』でカンヌ映画祭に参加した経歴を持つ田崎監督。この異才が本作でも引き続き、家族の関係性や絆に焦点を当てているのが興味深い。

唸らされるのは、本編時間「53分」の巧みな時間配分だ。まず「二人のどっちが父親か?」という命題を立てつつ、それが判明するまでの物理的なタイムリミットを設定。その上で「もしもこの人が父親だったなら」というイマジネーションのシーソーゲームで遊ぶ。この無理のない構成が複雑な相関図を分かりやすく、魅力的に伝える肝となっている。打ち寄せる波、船のエンジンなどの「海辺の音」も心地よく、少し大きめの音量で鑑賞することでサウンドデザインの豊かさを堪能できるはずだ。

インフォメーション

タイトル:海にしずめる

あらすじ

ある兄弟の元へ一人の少女がやって来る。自分の本当の父親を知りたいと言うその少女は、兄弟のかつての幼馴染みの女に瓜二つであった。互いに心当たりのある兄弟は、自分の娘かもしれない少女の存在に困惑するー。

スタッフ・キャスト

監督・編集:田崎恵美
脚本:横川僚平 田崎恵美
撮影:大河内教充
録音:古茂田耕吉
助監督:今井真 長井龍 原智宏
演出助手:澤田栄一
美術:星伸之
音楽:豊田真之
歌:生江裕美子
記録・衣装:南谷和加子
メイク:須見有樹子
編集協力:中村太紀
エグゼクティブプロデューサー:小西亮一

キャスト:遠藤新菜 三浦英 石橋征太郎 北村岳子 真柳美苗 小宮一葉 田村健太郎 宮部純子 カトウシンスケ 藤田健彦 藤田みか


2013年/53分/ドラマ

ⓒDUDES

スペシャルコンテンツ

以前、とある上映会で田崎監督のカンヌ出品作『ふたつのウーテル』(10)を鑑賞したことがあった。15分の短編ながら・・・

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