ディスカバリー・ガイド
“表現すること”の初期衝動に震える、熱狂と興奮の9分半!
かつてこれほど“表現すること”の初期衝動を突きつける9分半があっただろうか。テクノサウンドの高鳴りと共に始動するのは、まさに「芸術は爆発だ!」という言葉を字でゆくような血と汗と涙に満ちた映像世界。
カメラが意志を持ち、落ちぶれたカメラマンに対し鉄拳制裁を加えるという面白さもさることながら、それ以上に本作の表現性を引き立てているのは「美術セット」と「アクション」との神がかり的な融合に他ならない。二階から床をぶち破って落ちるというプロ顔負けのシーケンスは何度見ても度肝を抜かれるし、ガラスを叩き割るシーンで砂糖を溶かして固めたものを使用したという裏話にも惚れ惚れするばかり。弱冠10代でこれを作り上げた坂田監督とその仲間達、恐るべし!
インフォメーション
タイトル:FIGHTING CAMERAMAN
あらすじ
学生時代、世界一のカメラマンになると誓った島原はすっかり落ちぶれ、毎日盗撮に明け暮れていた。
そんな彼に長年不満を抱いていた「カメラ」が襲いかかる。
スタッフ・キャスト
監督・撮影・編集・照明・美術:坂田敦哉
音楽:藤田雅奈
企画:畑村龍哉
キャスト:島原大知
映画祭・受賞歴
〇第10回福岡インディペンデント映画祭2018 20分部門グランプリ
〇第4回立川名画座通り映画祭 審査員特別賞
〇第20回ハンブルグ日本映画祭 正式上映
〇韓国釜山インターシティ映画祭 招待上映
〇第61回TOKYO月イチ映画祭 選出
2018年/10分/SF
ⓒ 坂田敦哉